
2019年1月、日本体質医学会雑誌に発表された「改変WHO型分類法」は、1970年にWHOが公表した超遠心分離法の抽象的なアルゴリズムをポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動法(PAGE法)の電気泳動像をCCDカメラで撮影し市販の汎用コンピュータで解析し、その濃度図(波形グラフ)で次の5分画に区分し各分画の面積比を計算し分画%値としました。

この表はリポタンパク質をPAGE法で得られたVLDL、IDL、LDL、sdLDL(sLDL)、HDLの5分画に分画する方法です。VLDLとHDLの濃度波形のピーク波形の位置をそれぞれ”0”と、”1”に設定して患者毎に異なるIDL、LDL、sdLDL(sLDL)の位置を明確にする方法で、相対移動度(RM=Relative Mobility)と言われている技術です。表のRMの数字はIDL、LDLは一般健常人の値です。sdLDL(sLDL)値はこれ以上を小粒子LDLと言うことにしています。

上記改変WHO型添判定法は下記引用文献を引用した。
引用文献 : 久保田 亮、井上郁夫、小倉正恒、小泉智三、藤井 隆、野田光彦 : 心筋梗塞発症体質と膵炎発症体質患者におけ る脂質異常症例に対しポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動法を用いた新病態分類法(改変WHO分類法)の試み、日本体質医学会誌、Vol.81, No.1、2019
診断に関するポイント
このアルゴリズムは、血清脂質値(TC・TG・HDL-C値)とポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動法(PAGE法)の電気泳動の濃度図から、脂質異常症のWHO型判定を行い「Ⅱa型脂質異状症の疑いがあります」等の判定を行っています。但しこの分類に該当しない場合Normal or Borderlineと表記される場合もあります。
最終診断は、その他の検査結果や患者の身体的状況(遺伝を含む)や投与中の治療薬の効果等を判断して医師が診断する必要があります。少なくともPAGE法の写真または濃度図を見ないとⅠ型~Ⅴ型の判定は専門家でも間違う恐れがあるので注意してください。