第26報 動脈硬化巣に酸化LDLが蓄積する理由 その1 FHの例

厚労省指定難病79は家族性高コレステロール血症(ホモFH)に出現する遺伝的な脂質異常症(本ホームページ第16報参照) です。

脂質異常症のWHO型病態分類ではⅡa型またはⅡb型を示します。FH(Familial Hyper  lipidemia’s)は、遺伝的にホモ型とヘテロ型があり、LDLレセプターの遺伝子異常が一番多いと言われていますがその他アポB100の遺伝子変異などもあります。
ホモ型は既に治療を受けている方が多いのですが、ヘテロ型の場合はまだ診断されていない方やボーダ-ラインの方がかなりいます。

FH(ヘテロ型)またはボーダラインの方が心筋梗塞になりやすい理由

各細胞がコレステロール等を必要とする場合、その細胞自身が紐付き(アンカー型)リポタンパクリパーゼ(LPL)を出してLDL粒子を絡めとって細胞内に取り込んでいます(第8報参照)。この取り込むメカニズムはアポB100のC末端を活性化していると言われています(第3報参照)。この取り込みは細胞内のコレステロールによりコントロールされており、コレステロールが足りればLDLレセプターは閉じられます。

⦿しかしヘテロFHやそれに近い患者の場合は、LDL粒子のアポB100のC末端またはLDLレセプターそのものが欠落または変異しているので実質コレステロール不足状態となるのでLDL粒子のアポB100のC末端は何時も活性化状態(易酸化状態)となっているので、血液中の活性酸素で容易に酸化されます(第3報参照)。この酸化LDLの発生は制限なく続くのでマクロファージにより動脈硬化巣に運ばれ溜まり続け冠動脈を塞ぎますので虚血性心筋梗塞を起こします。

動脈の中でも冠動脈は絶えず動いています(傷が多い)のでマクロファージが集まりやすいので酸化LDLが動脈内皮細胞に蓄積することは容易に推察できます(第17報参照)。
以上によりFH患者等は易酸化LDLが多く酸化LDL溜まりやすくある日突然心筋梗塞背を発症する可能性があります。

但しFHと診断されなくともⅡa型やⅡb型やボーダーライン上の患者では易酸化LDL産生体質の方がおられます。早めに薬物治療することで、心筋梗塞などの発症を抑えることができます「治療法があります」(第20報 参考文献)。
易酸化LDL産生体質の方はかかりつけ医または主治医にご相談ください。

易酸化LDLの存在が明らかになってまだあまり時間がたっていないのでご存じないお医者様もおられますのでご易酸化LDL産生体質のチラシ等ご持参の上ご相談ください。

 

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