

第6報で予告しました 「易酸化LDL」 の測定法の特許(特許公報特許第6454950号))を紹介します。
| 発明の名称 | 粥状動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高いと判定する易酸化性VLDL(VLDL susceptibility to oxidation) および易酸化性LDL(LDL susceptibility to oxidation)の簡便な測定方法および測定装置 |
| 請求項1 | 食前または食後、患者から採取した血液を血清や血漿に分離したのち、小粒子LDLや小粒子様LDLまたは小粒子LDLコレステロールや小粒子様LDLコレステロールまたはsmall dense LDLコレステロールを測定し、かつ当該同一個体の血清や血漿を一定温度に一定時間加温(インキュベーション)し、再び小粒子LDLや小粒子様LDLの出現を確認または小粒子LDLコレステロールや小粒子様LDLコレステロールまたはsmall dense LDLコレステロールを測定し、インキュベーション後に有意な増加量である1.5倍または有意な増加率である50%以上になった時、粥状動脈硬化による心筋梗塞よび脳梗塞にかかりやすいとする測定方法。 |
| 請求項2 | 省略 |
| 請求項3 | 被検検体を一定温度にインキュベーションする温度は、30℃から40℃で、インキュベーションする時間は30分から4時間とすることを特徴とする請求項1、請求項2の粥状動脈硬化による心筋梗塞および脳梗塞にかかりやすいとする測定方法。 |
| 請求項4 | 請求項1、請求項2、請求項3の測定法が、下記のいずれかまたは複数個含む測定方法 1 ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動(PAGE)法 2 以下2~9 省略 |
解説
請求項1がメインですが特許法独特の表現法がありますので、少々解り難い所がありますので解説します。
請求項4の1に記載したポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動(PAGE)法は、リポタンパク質を非破壊的に分析できる唯一の測定法です。
この測定法で患者の血清検体を上記PAGE法で電気泳動した濃度図(波形パターン)と、おなじ患者の血清検体を37℃2時間インキュベーションした後の血清検体を同時に電気泳動して得た濃度図(波形パターン)を比較したところ、粥状心筋梗塞を起こした患者の濃度図(波形パターン)は小型(small dense)のLDLが増えていた事が何例もありました。
この現象は何を意味するかを注意深く検討した所、第1報から第6報で述べた様に粥状動脈巣に酸化LDLが徐々に積りつもって心筋梗塞につながったものと推測しました。
中々理解して頂けなかった点は 「検体を37℃2時間インキュベーションしただけで、何故そんなことが解るのですか?」でした。


【記事一覧】
第1報 動脈硬化の発生原因が解明されました
第2報 LDL粒子とは何者か?
第3報 何故LDL粒子は酸化されるのでしょうか?(No.1)
第4報 なぜLDL粒子は酸化されるのか? (No.2)
第5報 なぜLDL粒子は酸化されるのか? (No.3)
第6報 第5報で述べた「易酸化LDL」の有無をあらかじめ日常検査で調べることができます
第7報 「易酸化LDL」の特許広報
第8報 「LDL粒子生成の秘密」
第9報 課題「検体を37℃2時間インキュベーションしただけで何故 易酸化LDL存在が解るのですか?」
第10報 易酸化LDLの測定
第11報 リポタンパク質の測定法
第12報 ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動(PAGE)法による健常者の濃度図
第13報 脂質異常症(高脂血症)のWHO型の判定(Classification)
第14報 脂質異常症の改変WHO型判定法のアルゴリズム
第15報 脂質異常症のWHO型判定結果の読み方
第16報 動脈硬化の発生原因が解明されました No.2