現在リポタンパク質の測定法として一般的に下記4種類あります。
| 測定原理 | 測定法 | 単位 |
| 1 比重 | 超遠心分離法 操作が複雑で研究者向け |
比重(単位 ナシ) |
| 2 粒子径 | ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動(PAGE)法 特徴 : VLDL,IDL, LDL, sdLDL, HDLの粒子の存在が目視で確認できる 保険適用可能 脂質異常症のWHO型診断に使えるという論文がある |
分画% またはnm |
| 3 粒子の荷電 | アガロースゲル電気泳動(AGE)法 保険適用可能 preβ、β、γ分画を確認できる |
分画% |
| 4 該当せず | 高速液体クロマト(HPLC)法 実質リポタンパク質全体の測定法でないので削除。 理論的にレステロールのみを測定しており、これはコレステロールの測定法である。 (東ソ 体外診断用医薬品の使用説明書より) |
1の超遠心法は1検体測定するのに数10時間位かかりますので研究のために使われているだけです。
2のポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動(PAGE)法は泳動の写真に示すように、肉眼でVLDL、IDL、 LDL、 sdLDL、 HDLが確認できます。第8報の図と合わせてご確認ください。
3のアガロースゲル電気泳動(AGE)法は、荷電の大小で preβ、β、γ分画と呼ばれています。便宜的にそれぞれpreβ分画=VLDL、β分画=LDL、γ分画=HDL分画と呼んでいますが、明らかに別の原理で、粒子径の順番には泳動されません。結果の解釈は専門医でないと判断は難しいと思われます。
4の高速液体クロマト(HPLC)法による測定は、検体にコレステロール測定試薬を混和して最終的にコレステロールのみを測定しており、その使用目的にも「血清中のコレステロール分画の測定」と明記されておりリポタンパク質全体の測定法でないから削除。
以上によりリポタンパク質の代謝やLDLの酸化を論ずる場合は2のポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動(PAGE)法の結果により行う必要があります。
第1報から第10報までの記述は全てリポタンパク質の代謝を説明しました。それは脂質の代謝はリポタンパク粒子を介してのみ行われているからです。
ここで健常成人のポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動(PAGE)法の健常成人の写真を紹介します。

ディスク電気泳動(PAGE)法の泳動図に出る、VLDL、IDL、 LDL, sdLDL,、 HDLは図のように肉眼でそれらを確認できます。