LDL粒子とは何者か?
第1報で動脈硬化巣に大量の酸化LDLが溜まっていると記載しました。まず最初にこのLDLとは何者かを説明します。
油(脂)は水に溶けないことは皆さん良くご承知のとおりです。コレステロールも油(脂)の一種ですが細胞膜やホルモンの原料として人体にとって不可欠の栄養素です。
従って水(血液)に溶けるようにタンパク質(リポタンパク質)の服を着て(脂質運搬用ケース:乗物)可溶化されて血中をめぐっています。実はこのリポタンパク質は主 に4種類ありそれぞれ カイロマイクロン(CM)、VLDL、LDL、HDLと呼ばれています。従ってLDL粒子中のコレステロールをLDLコレステロールと呼びHDL中のコレステロールを HDLコレステロールと呼んでいます。LDL粒子やHDL粒子を直接測定することができなかったからです。血液中にコレステロールや中性脂肪(トリグリリライド)等が単独で存在することはあり得ません。
LDL粒子とはこのリポタンパク質群の内、粒子径23nm~29nmです。この世の中で一番小さいウイルスと言われている粒子径とほぼ同じ大きさです。
第3報以降をご期待ください。