その6
第5報で述べた「易酸化LDL」の有無をあらかじめ日常検査で調べることができます。
「易酸化LDL」は、酸化LDLではありません。読んで字のごとく酸化されやすいLDLのことです。 前報で「アポ B-100」が活性化されると書きました(この仕組みはまだ良く解明されていません)が、おそらくリパーゼ(脂質水解酵素)が「アポC2(補酵素)」の作用を借りてアポBのC末端部分を露出させているものと思われます。そして露出したアポBのC末端は直ちにLDLレセプターに捕えら
れます。この時運悪くLDLレセプターに捕えられなかったLDLが血液中の活性酸素等で酸化されたものが 「酸化LDL」です。
この「易酸化LDL」の存在は非常に少なく簡単に測定できなませんが、我々はこの「易酸化LDL」の存在を調べる測定法を発見し特許出願し登録されました(日本国 特許公報 特許第6454950号)。
第7報でこの特許を解説します。